注目の甘味料「還元麦芽糖」のチカラ
還元麦芽糖(マルチトール)とは?
注目の甘味料として話題になることが多い還元麦芽糖は、マルチトールとも呼ばれます。
ブドウ糖とソルビトールが結びついた糖で、糖アルコールの仲間です。
糖アルコールは糖質の一種で甘みがあるもののエネルギーにならず、摂取した後の血糖値の上昇が緩やかなので食事療法などにも利用されています。
還元麦芽糖は、熱や酸に弱く消化されにくいです。カロリーは1gあたり約2kcalなので砂糖の半分です。
甘さは砂糖の8割程度あり爽やかな甘さが人気です。
還元麦芽糖を使うメリット
還元麦芽糖には様々なメリットがあります。
カロリーが控えめなのに甘さを感じられるので、ダイエットに利用することができます。
低GIなのも特徴のひとつです。虫歯になりにくいのもメリットのひとつで、シュガーレスの飴やチョコレート、ガムなどにも使われています。
還元麦芽糖は1割から2割が小腸から給されます。7割近くが大腸で活用され、残りは体外へと排出されていきます
小腸でグルコースとソルビトールに分解され、グルコースは吸収されて利用されます。ソルビトールは時間をかけて吸収され、果糖に代謝されることになります。
還元麦芽糖は、その多くが大腸で腸内細菌に利用され脂肪酸になって吸収されます。
糖アルコールの多くが糖類を還元して作られています。糖質に水素を添加して科学的に安定させたもので、酵素反応などによって工業的に生産されます。アミノ酸やタンパク質と加熱しても変色しないので様々な加工食品に使われます。
日本では生活習慣病に悩む人が増えています。特に多いのが糖尿病患者で社会問題にもなっています。糖尿病だと血糖値に影響を与えるケーキなどのスイーツは禁止されます。
どうしても甘いものが食べたいときに便利なのが還元麦芽糖です。
人工甘味料とは違うの?
糖アルコールは野菜や果物、海藻に含まれます。
人工甘味用は容積がなく熱や酸に弱いため、女性に人気があるスイーツの代替品には向いていないです。血糖値にあまり影響を与えないスイーツを作ることは可能で、実際自宅で血糖値を上げないようなスイーツを作っている女性は多いです。
糖アルコールにはエチルアルコールは含まれず、砂糖と同じグループの甘味料になります。
人間の体はグルコースを脂肪酸から生成する代謝経路を持っていないので、GI値はグルコースを100とするとソルビトールはたった9とかなり小さい数字が出てきます。
グルコースをソルビトールにすることで、甘さは同じで血糖への影響も少ない甘味料として便利に使うことができます。
体に優しい甘味料としてダイエットに利用している人も多く、特に女性には人気があります。
最近はバイオ技術の発達により会社独自の様々な糖質が開発されています。数ある糖質の中でも糖アルコールは自然な甘みが愛されています。
還元麦芽糖の注意点
安全性から人気が高い還元麦芽糖ですが、注意点もあります。
消化吸収が悪いので、摂り過ぎるとお腹がゆるくなることがあります。
この特性を利用すれば溜まってしまった便をスムーズに排泄することも可能ですが、腸内細菌によって還元麦芽糖が発光すると炭酸ガスが発生します。そうなると便が出る前にお腹が張ってしまい苦しくなるリスクもあります。継続して使い続けることで還元麦芽糖が持っている難消化性に徐々に慣れることも考えられるので、便秘の根本的な改善にはならないです。便秘で悩んでいる場合は、腸内のビフィズス菌を増やして腸内環境を良い状態に保つことが大切です。
血糖値の上昇やインスリンの分泌にほとんど影響を与えないというメリットと、お腹が緩くなる可能性があるというデメリットを事前によく考慮してから適切に利用することが大事です。
還元麦芽糖を摂取して体に何らかの異常が出た場合は、すぐに使用を中止して医師の診察を受けた方が安心です。
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